【実践コラム】信用保証協会の動向について
…小規模事業者、創業者への支援拡充が検討されています
「中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案」が閣議決定され、第193回通常国会にて審議されています。
以下は経済産業省のホームページからの引用です。政府がどこに向かって舵を切っているか確認しておきましょう。
1.中小企業信用保険法の一部改正
(1)大規模な経済危機、災害等の事態に際して、予め適用期限を区切って迅速に発動できる新たなセーフティネットとして危機関連保証を創設します(従来の保証限度額とは別枠で最大2.8億円の保証を実施)。
※保証割合は100%保証。
(2)小規模事業者の持続的発展を支えるため、特別小口保険の付保限度額を拡充します(1,250万円→2,000万円)。
※保証割合は100%保証を維持。
2.創業・事業承継についての中小企業信用保険に関する法律の一部改正
・創業チャレンジを促すべく、創業関連保証の付保限度額を拡充します(1,000万円→2,000万円)。
※保証割合は100%保証を維持。
・事業承継を一層促進するため、法の認定を受けた中小企業の代表者個人が承継時に必要とする資金(株式取得資金等)を信用保険の対象とします。
3.信用保証協会法の一部改正
(1)信用保証協会の業務に中小企業に対する経営支援を追加するとともに、業務の運営に当たっては信用保証協会と金融機関が連携する旨を規定しました。
(2)信用保証協会が地方創生に一層の貢献を果たすべく、事業再生ファンドのみならず、創業や中小企業の経営改善を支援することを目的とするファンドへの出資を新たに可能としております。
<引用終わり>
ここ数年の取り組みを踏襲し、「創業支援」「小規模事業者支援」「事業承継支援」をより一層強化する動きのようです。中でも、小規模事業資金1,250万円の制度を利用している中小企業は多いと思われますので、その枠が拡大するのは大変ありがたい取組です。また、事業承継については、個人に対して株式取得資金を保証するなど、大変興味深い取組も見られます。