【実践コラム】銀行員がトイレの汚い会社に融資をしないのは本当か


…スコアリング審査型融資のチェック項目が参考になります

銀行の融資審査にまつわる噂話ですが、「トイレが汚い会社に融資はしない。」とか、「社内でスリッパを履いている社長に融資はしない。」等、もっともらしい話から、よく意味の分からない話まで、たくさんの噂話を耳にします。
実際のところはどうなのでしょうか。

もちろん銀行員は、財務面以外の部分も観察していますが、「○○だから貸さない。」といったことは当然ありません。しかし、金融機関の中には、スコアリングで融資を決定する商品を有しているところがあり、そのチェック項目の中には、財務面以外の評価が多く含まれている場合があります。良くあるチェック項目を次に挙げますので、貴社に当てはめて評価が得られそうかどうか確認してみてください。

【代表者に関するチェック項目】
・業界経験年数は何年か
・代表者が資産を有しているか
・代表者が会計を理解しているか
・代表者が高齢でないか
・代表者の健康状態はどうか
・不必要な付き合い(接待)が多くないか
・ライオンズ、ロータリー、日本青年会議所の会員か
・後継者はいるかetc

【従業員に関するチェック項目】
・従業員の採用に積極的か
・従業員の離職が多くないか
・従業員に活気があるか
・従業員の教育が行き届いているか
・右腕となる人物がいるか
・有能な幹部が最近辞めていないかetc

【会社に関するチェック項目】
・法令違反(行政処分等)がないか
・整理整頓が行き届いているか
・ホームページが定期的に更新されているか
・地域の振興活動に積極的か
・融資申し込みの経緯に不審な点はないかetc

実際は、「自己資本比率が○%以上・・・」等、財務面のチェック項目とあわせて30から50程度の項目が用意されており、総合点で融資が決まります。

いずれも当たり前の内容ではありますが、自社の経営状態を改善するチェックリストにもなりそうです。参考にしてはいかがでしょうか。