【経営コラム】【アフターコロナ】のルールメーカーを目指す!
【移動】【立地(場所)】【人同士の距離感】3つの概念の変化を先取り!
…前回号からのつづきです。
■【アフターコロナ】の『ルールメーカー』になることを経営目標においてください。
- 新しいルールを作り上げた企業は、『ルールメーカー』として隆々と生きています。
- 誰かが作ったルールにいち早く適合した企業は、『準ルールメーカー』としてうまく経営できています。
- その他の企業は、昔から存在するルールに従う『ルールの適合者』です。『ルールの適合者』は、そのマネージメントやマーケティングが相対的に優れている時にのみ、一定の規模と利益を享受できます。
優良企業や、特に新規上場を果たすような企業群は、そのほとんどが『ルールメーカー』又は『準ルールメーカー』です。
ルールの適応範囲の大小にかかわらず、新しいルールを構築できた企業群に対して、世間は高い評価を与えます。それが高い利益率であり、高額な企業価値(時価総額)です。
※ここで言うルールとは、消費者に提供する新しい価値のことを指します。企業側から考えると、新しい事業立地を創造することです。今まで世の中に存在しなかった製品やサービスのことです。
■過去の『ルールメーカー』は!
- 機械式時計をクオーツに置き換えた日本の時計メーカーは典型的な『ルールメーカー』です。精工で高価な時計を、廉価で大量生産できる時計に置き換えたのです。この変化が起きた1980年頃に、スイスの時計職人六万二千人のうち、五万人が職を失ったと言われています。すさまじいスピードのルール変更(パラダイムシフト)だったようです。
- ネット通販を浸透させたネット通販大手も典型的な『ルールメーカー』です。ネット通販での売上の多くは、間違えなくリアル店舗から奪い取ったそれです。モノは店で買うというルールから、モノはネットで買うというルールに変わったのです。
- 数十年前、自動車の動力はガソリンエンジンでした。今後は、電気、ハイブリッド…自動車の動力が変わりました。これもルール変更です。
すべてのルール変更には、勝者と敗者が存在します。変更前の勝者が変更後も勝者になったケースはほとんどありません。勝者は、現存するルールや過去の経験や知識に縛られてしまっているからです。
■新しいルール作りのヒントは!コロナ禍で変化する概念は!
- 【移動という概念】
- 【立地(場所)という概念】
- 【人同士の距離感】
上記の概念が変わります。
これらの概念の変化は、今後の経済活動や資産価値に大きな影響を与えます。【移動という概念】の変化は、【立地(場所)という概念】を変えます。移動を担う企業体の企業価値は大きく棄損します。不動産の価値も大きく変わります。不動産デベロッパー・公共交通機関・自動車メーカーなどの企業価値が見直されるはずです。関東圏郊外(南房総のリゾート物件等)の中古不動産物件への問合せが急増しているそうです。
また、【人同士の距離感】の変化は、人が集う場所の設計思想に変化をもたらします。3密の飲食店では、店のレイアウト変更やアクリル板の設置などの対策を急ピッチで進めている店があります。店作りが新しいルールに変わります。「ソーシャルディスタンス」が流行語にノミネートされるはずです。
ピンチはチャンス、ありふれた言葉ですが、大きなルールチェンジは弱者にとって大逆転のBIGチャンスです。『最も強い者が生き残るのではなく、最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることが出来るのは、変化できる者である。』(ダーウィン)の言葉を信じて、その答えを見つけられない自分に苛立ちながら今を過ごしましょう。
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