【経営コラム】価格・値決めに関する17のキーワードと4つの方針!
…自衛のために、少なくとも原価の上昇分は今すぐ価格に転嫁してください。
- 「値上げする勇気がありません。収益悪化が続きます。」(小売業社長)
- 「諸経費の上昇を価格に転嫁できません。」(製造業社長)
収益・値決めのお悩みは少なくありません。当然です、「値決めこそ経営、経営は値決めで決まる」稲盛和夫先生も度々おっしゃっておられます。
一方、値決めが重要なことはわかっていても、値決めのメカニズムは複雑で難解です。
まずは、価格・値決めの要諦をキーワードで整理してみます。ご確認ください。
■以下、価格・値決めに関するキーワードを列記します。
- 高すぎると売れない。
- 安すぎると売れても利益が出ない。
- 安すぎて売れないこともある。
- 価値から導く価格がある。
- 競合商品の価格から導く価格がある。
- 原価から導く価格がある。
- 同じ商品やサービスなら、価格勝負にならざるを得ない。
- 市場が飽和していたら、価格は安くなる傾向にある。
- ニーズのある希少な商品・サービスは高く売りやすい。
- ブランド力があれば高く売りやすい。
- シェアが高いと高く売りやすい。
- 一番企業が価格主導権を持つ。
- オンリーワン商品・サービスなら価格は通りやすい。
- 廉価であれば大量に売らないと利益は出ない。
- 高付加価値であれば、適量販売で十分利益が出る。
- 利益を嫌うと利益は出ない。(過度に納税を嫌う会社に利益は来ない。)
- 利益は管理から生まれる。
◆本質論・正論を述べるなら…何らかの一番を持って、他社との差別化を図れる企業のみが、価格を通して隆々と生き残れます。要はプロダクト(製品やサービス)や市場の立ち位置等、会社の実力をつけて価格を通す、これを中長期目線では目指すしかありません。
◆一方、昨今の原材料や様々なコスト上昇の局面においては、上記のような悠長な打ち手では間に合いません。少なくとも原価の上昇分は今すぐ価格に転嫁してください。これは、値上げではなく自衛手段です。
■誤解を恐れずに申し上げます。
中小企業の多くが、単純に値決めが安過ぎるために経営がうまくいっていないと思っています。高過ぎるために上手く行っていない会社はほんの一部です。
●方針1:『(今すぐ)値上げしてください。』
次に、利益を求めるための行為が総じて雑です。
- 値決めに費やす手間暇が少ない。
- その後の利益管理に費やす手間暇が少なすぎます。
●方針2:『値決めと、その後の利益管理にかける手間暇を増やしてください。』
上記を前提に、もっと高く売れるように経営してください。もっと、もっと高く売れるように。安くではありません。経営は、付加価値を向上する方向にしか道はありません。そのために、より良いもの、最後はオンリーワンを目指してください。
●方針3:『付加価値の向上を図ってください。』
最後に、利益を心から求めてください。利益を求めない者に利益は降りてきません。利益は絶対善です。利益を肯定してください。納税を恐れてはいけません。過度の節税指向は、利益の否定になります。
●方針4:『利益を愛し求めてください。(過度の)納税の心配をやめましょう。』
繰り返し申し上げていますが、ありとあらゆる分野でコストが上昇しています。また、これは一過性の出来事ではなく、序章に過ぎないとの専門家の意見が主流です。本格的なコスト上昇は、夏以降が本番かも知れません。多分そうです。
様子見ではなく、結論として値上げを実施する必要がありそうです。今値上げを行って、夏以降に第2弾、第3弾の追加値上げを行う流れが順当なようです。
好む好まざるにかかわらず、貴社の原価やコストが上がっているなら、今すぐ値上げが必要です。ご決断ください。
※銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、クライアントに『お金の心配をできるだけしない経営を行ってもらう』ための新しい機能(=金融機関対応を含む財務の機能)を持つことを宣言いたします。我々は、『税理士』ではなく、『新・税理士』です。遠慮なくご相談ください。
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