【経営コラム】銀行融資が受けられない3つの間違え!
…自社と金融機関のパワーバランスを考える!
●1.×『雨傘理論』⇒〇『日傘理論』
金融機関にある傘はすべて『日傘』です。
(一部の制度融資を除く)金融機関は、
資金を必要とする会社にお金を貸すのでは
なく、返済してもらえる会社に融資をします。
必要だから、なければ困るから貸してくれ…この理屈は通りません。このように返済できるから融資をお願いしたい…この論理武装が重要です。
金融機関に、困った会社への救済融資という商品『雨傘』は存在しません。一部の制度融資は特例です。
●2.×『借り手(会社)の論理』⇒〇『貸し手(金融機関)の論理』
・今は資金が必要でないから借りない。金利ももったいない。
・今は資金が必要だから借りたい。
上記は『借り手の論理』です。
・今は経営状況が良いから融資できますよ。
・今は経営状況が悪いから融資できませんよ。
これらは『貸し手の論理』です。
経営状況が良くて、資金が必要な時には、双方の意向がマッチして、資金調達ができます。経営状況が悪ければ、資金が必要になっても資金調達はできません。
●3.×『困ったら借りる』⇒〇『借りられる時に借りる』
資金余力が十分でない会社は、自社の都合ではなく、貸し手の都合に合わせて資金調達を継続すべきです。少しばかりの金利は、保険と割り切りましょう。金融機関のお世話にならなくていいと思える確証を持てるまでは、金融機関(貸し手)の都合を優先してお付き合いしましょう。他に方法がないからです。
●4.パワーバランスの欠落は経営者にとって致命傷!
金融機関との関係も、他の利害関係者同様本来は対等であるべきです。自社がいくら立派になって、金融機関の支援を必要としなくても威張らない、逆に、自社の経営が逼迫していても、金融機関に媚びる必要はありません。この前提で申し上げるのですが、それでもパワーバランスは変動します。自社が相対的に弱ければ、相手の基準に合わせていかねば事が運びません。
創業から中小零細企業の多くは、対金融機関に対しては、自社の都合『借り手の論理』ではなく、相手の都合『貸し手の論理』で行動するしかありません。このセンスを持ち合わせていない経営者は、金融機関対応だけでなく、その他すべてのビジネスシーンでミスを連発しているはずです。
◆『雨傘理論』ではなく『日傘理論』で。
◆『借り手(会社)の論理』ではなく『貸し手(金融機関)の論理』で。
◆『困ったら借りる』ではなく『借りられる時に借りる』で。
上記の3つの原則を守ってください。