【経営コラム】融資を受けるための数値計画作成のコツ!
…売上目標が大きすぎると、その蓋然性の説明に苦慮します。
…売上目標が小さすぎると、その借入の返済ができません。
※自社の事業を広く世に問う、このような状況の事業(数値)計画ではなく、金融機関向けの計画書を想定しています。
創業融資や設備投資、新店出店時の融資を受けるためには、金融機関に提出する数値計画の作成が必要です。どのような計画を作成するのか、コツをお伝えします。
■創業融資や設備投資、新店出店時に融資を受けるための数値計画の作り方にはコツがあります。
銀行融資プランナー協会の推奨する財務部長として当事務所が作成する数値計画は、【融資金額を返済するために必要な(返済後)損益分岐点売上高を基準にした資金繰り計画書】です。資金が適切に回るように逆算して作ります。これが最善です。
◎金融機関に提出する(融資のための)数値計画には、必要な2つの要件があります。
◆その1:返済が可能であることです。
例えば、新店出店のために融資を受けて、出店後の売上で返済ができなければ、そもそも計画自体が成立しません。返済金が賄える計画を作ることは絶対条件です。
◆その2:想定する売上を実現できる蓋然性が高いことです。
大きな売上計画を立てれば、十分な返済原資を確保できます。一方、本当にその売上が実現できるのか?との疑念が生まれます。想定する売上が大きければ大きいほど、その疑念は大きくなります。その疑念を払しょくするための理論武装が必要になります。
返済するために必要な売上以上の大きな売上を想定して、その売上を実現するための蓋然性の説明に苦慮する、このような無意味な結果を招かないように気を付けてください。
※返済可能な最低売上高(粗利益額)を合理的に説明できない場合、その計画自体を見直すことになります。
繰り返しますが、銀行融資プランナー協会の推奨する財務部長として当事務所が作成する数値計画は、【融資金額を返済するために必要な(返済後)損益分岐点売上高を基準にした資金繰り計画書】です。資金が適切に回るように逆算して作ります。これが最善で、極めて合理的です。
社長様には、「この数字は実現できますか?」とお尋ねします。
社長様に「もっと売れるよ、こんな小さな数字では困る。」と言われても、「これ以上売っていただくことに問題はありません。」とご説明します。
※単に融資のためだけの計画にはなり下がりません。
社長様に対して、最低限必要な売上高を示唆する目標計画としての役目を果たしています。
■大きな売上計画を、金融機関は総じて歓迎しません。保守的な計画が有益です。
心持としては大きな売上の実現を目指してください。当然です。一方、当初計画を大きく想定して、それに応じた大きな経費の計上を予定することは、経営リスクを当初から高めます。まずは、最小限の費用を算出して資金繰り損益分岐点売上高を逆算します。このバランスするポイントを当初目標に設定してください。その後、進捗を確認しながら、経費と売上の上乗せを企てる…この経営感覚が重要です。
■融資を受けるための数値計画作成にはコツがあります。
売上目標が大きすぎると、その蓋然性の説明に苦慮します。一方、売上目標が小さすぎると、その借入の返済ができません。
●当事務所は、金融機関対応に突出した強みと実績を有しております。まずは、ご相談ください。弊所が貴社のご依頼を受けて、貴社の財務部長的な立場で、融資戦略の立案・必要書類の作成・金融機関との調整業務等を行います。先に金融機関と調整し、事前にある程度話をまとめたうえで、最後に社長に判断・決裁をいただきます。
※融資の戦略立案、必要に応じて返済猶予(リ・スケジュール)等も行います。
※弊所が主体的に対応します。貴社のご依頼を受けて必要な資料を提出する、貴社の要望に応じて銀行の説明に同行する、このような受身的な対応方法ではありません。