【お役立ち情報】キャリアアップ助成金(処遇改善コース)について


…有期契約労働者等の賃金の増額改定時に利用できる助成金です

平成28年度の最低賃金の引き上げの目安が発表されました。
今回は全国加重平均で24円、率に換算して3%の引上げとなる予定です。

今後、都道府県ごとに審議され10月1日以降順次発効されますが、この最低賃金引上げの環境整備の助成措置として、キャリアアップ助成金(処遇改善コース)の手続簡素化等が行われました。

キャリアアップ助成金(処遇改善コース)は、有期契約労働者、短時間労働者、派遣労働者などの非正規雇用労働者に、次のいずれかの取組を行った場合に助成されるものです。
(1)すべて又は一部の基本給の賃金規定等を改定し、2%以上増額させた場合。
(2)正規雇用労働者との共通の処遇制度を導入・適用した場合。
(3)週所定労働時間を25時間未満から30時間以上に延長し、社会保険を適用した場合。この度の措置は、上記(1)の賃金を増額改定した場合の手続の簡素化等を行うものです。

概要をみておきましょう。

■支給要件
(1)キャリアアップ計画書の提出
賃金規定等の改定(作成)・増額実施日までにキャリアアップ計画書を労働局に提出します。(従来は実施日の1か月以上前の提出が要件でした。)

(2)賃金規定等の改定(作成)
基本給の賃金規定等を改定し、2%以上増額させることが要件です。これまで賃金規定等がなく、新たに賃金規定等を作成する場合でも、その内容が過去3か月の賃金の実態からみて2%以上増額していることが確認できればよいことになりました。

(3)増額後6か月分の賃金支給
増額改定後の賃金を6か月分支給した日の翌日から2か月以内に支給申請します。

■助成金の金額
対象労働者の人数によって以下の金額が支給されます。[( )は中小企業以外]
※雇用形態別、職種別等、一部の賃金規定等を増額改定した場合はそれぞれ半額となります。
1人から3人:10万円(7.5万円)
4人から6人:20万円(15万円)
7人から10人:30万円(20万円)
11人から100人:1人あたり3万円(2万円)

■その他
最低賃金額の発効日(例年10月上旬)以降に賃金増額した場合、増額分に最低賃金額までの増額分は含まれません。今年度の最低賃金額の引き上げに取組む場合は、最低賃金額発効日の前日までに増額改定して、この助成金を活用されてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。