【実践コラム】利益が出ているのに資金繰りが苦しいと感じる経営者様
…納税額を抑えるために利益を低く見積もるのは危険です
税理士さんから法人税額を伝えられた時に、「当社はそんなに儲かっているの?」と驚いた経験はございませんでしょうか。
法人税等の額は、利益の30%~40%程度ですので、本来は払えない金額ではありません。
しかし、体感的には稼いだお金の大部分を税金で持っていかれる気分です。なぜ、税金の額は大きく感じてしまうのでしょうか。
◆会計上の利益と手元キャッシュは連動しない
会計上の利益が100万円あるからと言って、手元に100万円のキャッシュがある訳ではありません。
業種にもよりますが、利益が現金化されるまでにはタイムラグがあります。
税金が過大に感じる要因は、まだキャッシュになっていない利益に対して、税金が課せられるためです。
◆経営者が陥りやすい負のスパイラル
税負担が大きいと感じるあまり、税額を減らすために利益を低く見積もる社長様がいらっしゃいます。
気持ちは分かりますが、会社を成長させたいとお考えでしたら注意が必要です。
利益の額によって決まるのは税額だけではありません。貴社の借入可能額も利益の額で決まります。
「利益を少なく見積もる」→「借入が思うように出来ない」→「事業への投資が出来ない」→「利益が本当に減る」という負のスパイラルに陥ってしまいます。
会社の生存・成長の源は利益です。会社を大きく成長させるためには、
「利益を出す」→「利益にレバレッジを効かせて借入を行う」→「ダイナミックな事業投資を行う」→「利益がさらに拡大する」という好循環に乗せる必要があります。
会社の成長に必要なのは、「税金をなるべく払わないこと」ではなく、「利益をたくさん出すこと」です。
では、現金化する前に課せられる税金にはどのように対処すべきでしょうか。
答えはやはり借入の活用です。
申告期限ぎりぎりに慌てるのではなく、数か月前から税額を見積もり、事前に資金を用意しておくことが適切な対処方法です。
資金の好循環経営を行うためには財務管理の強化が必須です。
ご相談ください。