【経営コラム】日々の改善を継続する胆力が重要です
…デミングサークルの導入をお薦めします。
■正しい努力を継続出来ておれば…
五十代のビジネスマンは、三十代のビジネスマンに、そのビジネス力で負けるはずがない、と思っています。
社長歴十年の社長が、社長歴三年の社長に、その経営力で負けるはずがない、と思っています。
十年目の飲食店が、新規オープンの飲食店に、その商品力で負けるはずがない、と思っています。
■正しい努力を継続すればするほど、その努力は確実に積みあがり、実力として身につきます。
昨年よりも今年、先月よりも今月、昨日よりも今日…の方が、より高いレベルに到達するはずです。
・商品であれば、毎日正しい改善を続けて行けば、より良くなります。
・サービスであれば、どんどん充実します。効率も良くなります。
・人は、毎日考え続ければ、どんどん賢くなります。
飲食店の社長様、メニューは日々進化発展して、美味しくなっていますか?
メーカーの社長様、自社の作る商品や作り方が日々進化発展して、より良いものになっていますか?
サービス業の社長様、そのサービス内容が日々進化発展して、より顧客満足度の高いものになっていますか?
時間が経てば経つほど、企業として提供する商品やサービスは進化発展して行かねばなりません。
文明は、こうして発展を遂げてきました。
■デミングサークル、PDCAサイクルをご説明します。(ウィキペディアより引用)
PDCAサイクル(ピーディーシーエー、PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つです。
(ウィキペディアより引用)
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する手法です。(品質管理を構築したウォルター・シューハート、エドワーズ・デミング(W. Edwards Deming)らが提唱)
1.Plan(計画)
従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する
2.Do(実施・実行)
計画に沿って業務を行う
3.Check(点検・評価)
業務の実施が計画に沿っているかどうかを確認する
4.Act(処置・改善)
実施が計画に沿っていない部分を調べて処置をする
この4段階を順次行って1周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、螺旋を描くように1周ごとにサイクルを向上(スパイラルアップ、spiral up)させて、継続的に業務改善することです。
■飲食店であれば、
- Plan(計画):
調理方法を○○にすれば、もっと美味しくなるのではないか?との仮説(計画)を立てる。 - Do(実施・実行):
Planに沿って調理する。 - Check(点検・評価):
調理結果を確認する。 - Act(処置・改善):
分析して良いところは残す。 - Plan(計画):
さらに、調理方法を△△にすれば、もっと美味しくなるのではないか?との仮説(計画)を立てる。
…エンドレスにつづく
誰もが知っている、極めて普通の発想です。
開店当初にメニュー開発を行う時には必ず実施したはずです。
ところが、一旦店がオープンすると、オープン時に作ったメニューを改良しようとはしません。
試食しない人も少なくないようです。これが問題です。
■デミングサークルはエンドレスです。
エンドレスに行うことで、とてつもない進化・発展を伴うのがデミングサークルです。
飲食店であれば、味の作り込みを無限に行います。
来る日も来る日も、ほんの少しでもデミングサークルを回しつづけます。
○デミングサークルを回しつづけた飲食店と、回っていない飲食店、
3年後にはその味に雲泥の差が付きます。
○デミングサークルを回しつづけたメーカーと、回っていないメーカー、
3年後にはその品質とコストに雲泥の差が付きます。
○デミングサークルを回しつづけたサービス業と、回っていないサービス業、
3年後にはそのサービスの質に雲泥の差が付きます。
想像いただけますね。
■デミングサークルは個人にも当てはまります。
自分自身の考え方・行動を、デミングサークルに当てはめて日々過ごしている人は成長します。
日々の行動を確認して、明日は新しいプランで臨む、すばらしいですね。
この行動パターンを身につけた人と、毎日考えることもなくルーチンで生きる人、三年・十年・三十年…同じ人間とは思えないくらいの差がつきます。
個人の行動指針としても、デミングサークルを取り入れてください。
戦後日本に導入されたデミング賞(大賞)の初代受賞(1970年)企業はトヨタ自動車です。
「トヨタの車は、発売当初よりも、モデルチェンジ直前の方が、その品質が良い。」と言われますが、当然です。
デミングサークル、覚えて貴社にも、そして貴殿ご自身にも意識して導入しませんか。