【実践コラム】補助金の活用について


…補助金の獲得も財務部長の重要な仕事です

行政の新年度となる春は、様々な中小企業向け施策が発表される時期です。
関与先様の財務部長を謳う当事務所では、銀行融資の獲得だけではなく、補助金の獲得にも力を入れています。
補助金は返還不要な資金であるため、銀行融資以上に関与先様のキャッシュフローを良くします。
昨年当事務所にて獲得のお手伝いをした「ものづくり・商業・サービス補助金(以下ものづくり補助金)」の一例をご紹介します。

◆獲得事例1:新製品の試作開発資金3百万円
・資本金1,000万円、年商約5,000万円、加工業を営む関与先様です。
 試作品開発のための原材料費や人件費として、3百万円の採択を受けました。

◆獲得事例2:機械購入資金850万円
・資本金60万円、年商約5,000万円、修理業を営む関与先様です。
 新サービスの提供に伴う新規設備の導入資金として、850万円の採択を受けました。

◆獲得事例3:ソフトウェア開発資金1,000万円
・資本金8,000万円、年商約50億円、製造業を営む関与先様です。
 業務効率化のためのソフトウェア開発資金として、1,000万円の採択を受けました。

「ものづくり補助金は年商規模が大きな企業しか取れない。」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、昨年より小規模事業者型が設けられたこともあり、年商1億円未満の企業様も多く獲得しています。
以下に補助金獲得のポイントをまとめます。

1.制度の主旨と合致しているか?
財源は税金です。各補助金には国策として伸ばしたい事業分野やテーマがありますので、それに合致していることが絶対条件です。

2.経済的な効果を生む事業か?
補助金を支給することで企業の業績が伸び、法人税や消費税等の税収が増加することを期待しています。
よって一定の経済効果が見込まれる必要があります。

3.申請書は分かりやすくまとめられているか?
審査は書面のみで行われます。審査員が必ず自社の業界や事業に明るいとは限りませんので、一見して事業のイメージが伝わるよう分かりやすく申請書を作成する必要があります。

狭き門ですので、安易に「補助金をもらうこと」を目的としても上手く行きません。
仮に採択を受けたとしても、その後の事務の手間が非常に煩雑なため、本気でその事業に取り組まないのであれば逆効果です。
「本気で取り組みたい事業があるが資金面で躊躇している。」場合はチャレンジする価値があります。
補助金の獲得も財務部長の重要な仕事です。是非、ご相談ください。