【実践コラム】国税庁の新型コロナウイルス感染症に関する対応について
…納税猶予を資金繰り改善に役立ててはいかがでしょうか。
新型コロナウイルスの影響により業務や資金繰りに影響が出ている場合、申告期限を延長したり、納税の猶予を受けたりすることが可能です。支援策をご紹介します。
■ 確定申告期限及び納付期限の延長
新型コロナウィルスの影響により期限内に申告ができないやむを得ない理由がある場合には、申告期限を延長することができます。
1)延長が認められるケース
- 法人の役員や従業員等が新型コロナウィルスに感染した場合
- 在宅勤務等により通常の業務体制が維持できない場合
- 取引先や関係会社において感染症による影響が生じていることなどにより決算作業が遅れている場合
- その他感染症の影響を受けて申告・納付期限までに申告・納付が困難な場合
2)延長した場合の申告・納付期限
申告・納付ができないやむを得ない理由がやんだ日から2か月以内の日まで延長が可能
3)申請手続き
申告書の余白に「新型コロナウィルスによる申告・納付期限延長申請」である旨を付記
参考HP
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/kansensho/pdf/0020004-044.pdf
■ 納税の猶予
納付期限を延長したうえで、新型コロナウイルスの影響により事業等に係る収入に相当の減少があった方は、国税の納付を猶予することができます。
1)対象要件
新型コロナウイルスの影響により、令和2年2月以降の任意の期間(1か月以上)において、事業等に係る収入が前年同期に比べて概ね20%以上減少している事業者で、一時に納税を行うことが困難であること。
2)対象となる国税
令和2年2月1日から同3年2月1日までに納期限が到来する所得税、法人税、消費税等ほぼすべての税目(既に納期限が過ぎている未納の国税についても、遡ってこの特例を利用することができます。)
3)申請手続き
猶予を受けたい国税の納期限までに所轄の税務署に申請