【お役立ち情報】地方拠点強化税制における雇用促進税制について


…本社機能の移転・拡充で優遇措置が受けられます

地方創生に関する施策の一環として、地域再生法にもとづく「地方拠点強化税制」が創設され、本社機能の地方移転や地方における本社機能の拡充を実施する場合に、税制優遇などを受けることができるようになりました。

その中で、本社機能に新たに従業員を雇い入れた場合等に活用できる雇用促進税制の上乗せ優遇について、概要をみておきたいと思います。

※雇用促進税制とは、平成28年3月31日までに始まる事業年度において、雇用者増加数5人以上(中小企業は2人以上)、かつ雇用増加割合10%以上等の要件を満たす場合に、雇用増加数1人あたり40万円の税額控除が受けられるというものです。

■地方拠点強化税制の対象事業者
以下のすべての要件を満たし、都道府県に「地方活力向上地域特定業務施設整備計画」を申請して知事から認定を受けた事業者が対象となります。

(1)移転、拡充先となる都道府県の地域再生計画に適合すること
(本社機能の新増設、賃貸借、用途変更をし、整備が行われること等)

※東京23区、首都圏、中部圏中心部、近畿圏中心部等で本制度対象外の地域があります。
 詳しくは移転、拡充先となる都道府県にお問い合わせください。

(2)本社機能において従業員が10人(中小企業は5人)以上増加すること

※本社機能とは、調査・企画部門、管理業務部門、研究開発部門、情報処理部門等を有する事務所や研究所などをいいます。

■雇用促進税制の優遇内容

(1)拡充型
地方において本社機能を拡充する事業者で、雇用促進税制の適用要件を満たした場合は、本社機能における増加雇用者1人あたり50万円の税額控除を受けることができます。
また、事業者全体の雇用増加率が10%未満の場合でも1人あたり20万円の税額控除を受けることができます。

(2)移転型
東京23区から地方へ移転する場合は上記(1)に加えてさらに以下の優遇措置があります。
◇東京23区からの移転者を含めて、地方の本社機能における増加雇用者1人あたり30万円の税額控除の追加優遇を受けることができます。
◇引き続き雇用を維持している場合は、上記の30万円の追加優遇を最大3年間継続して受けることができます。

「地方拠点強化税制」には雇用促進税制の優遇措置以外にも、本社機能の新設、増設等に際して取得した建物等に係る特別償却または税額控除の適用などの優遇制度があります。
本社機能の地方への移転、拡充をお考えの方はご検討ください。