【実践コラム】経営改善計画書策定費用の3分の2を支援する補助金

…専門家と一緒に経営改善計画書を作りませんか

業績の悪化等により資金繰りが厳しい場合は、金融機関に返済条件の変更を申し出て返済負担の軽減を図ります。しかしながら、一時的に返済負担が軽減されたとしても、経営改善のための抜本的な対策を講じない限り、業績は好転せず資金繰りが厳しい状況は続きます。

金融支援を受けて資金繰りを安定させながら、
・黒字体質の企業に転換させたい。
・業況悪化の根本的な課題を見つけたい。
・計画の策定後も継続してフォローアップをして欲しい。

等の抜本的な経営改善を行いたい経営者のために、国は、専門家の力を借りて経営改善計画を策定する「経営改善計画策定支援事業」に取組んでいます。

制度の詳細は、「財務診断」「経営計画書の策定」「金融機関への計画の説明補助」「金融機関への計画の進捗報告」などを、税理士等の認定支援機関に依頼して経営改善に取り組む場合、発生する費用の3分の2を国が負担するという制度です。

当事務所でも、経営改善計画書策定の支援実績は多数あります。
経営改善計画書策定の短期的な目的は「金融支援を得る事」ですが、長期的には「黒字体質に転換する事」が目的です。当事務所の例ですが、高コスト体質に陥ったまま、売上の増加だけで黒字転換を目指している企業様がありました。当事務所にて収益シミュレーションを行った結果、現在のコストを吸収するだけの売上を上げることは、工場の生産能力と比べて「そもそも物理的に不可能である。」ことが分かりました。
社長様からは、「頑張る=営業と考えていたが、頑張る方向性を間違っていた。業績を回復する方法論はひとつでは無いことに気づかせてもらった。」とおっしゃられていました。

よって、多くの中小企業経営者様は、独自の方法により手探りで経営を実践しておられます。
もちろん、平時はそれで問題ありませんが、経営が悪化した場合は、第三者の視点を取り入れることで、新しい気づきがあるかもしれません。経営改善計画策定支援事業を上手に活用してみてはいかがでしょうか。