【経営コラム】創業時にしっかり考えていただきたいこと…
…今貴殿が想定しておられる『仮説』通りに事業は立ち上がら ないということを想定してください。「紆余曲折を経て、何とか無事に立ち上がった」成功者の大半はこのパターンです。
■創業時に必要な会社の設立や諸手続きなどのスキル、これは少しのお金で解決できます。
廉価で手伝ってくれる専門家も星の数ほどおられます。当事務所でもお手伝いします。
書籍を購入して自分で進めるか、専門家に依頼するか、いずれにしても大した問題ではありません。
■大切なのは、今から始めようとする事業が立ち上がるかどうかです。
創業から一定期間経過した時に、
○「イメージ通り順調に立ち上がった」社長もおられます。
全体の10%ぐらいでしょうか。レアな幸運と実力の持ち主です。
○「紆余曲折を経て、何とか無事に立ち上がった」社長もおられます。
全体の30%ぐらいでしょうか。成功者の大半はこのパターンです。
この結果は、今貴殿が想定しておられる『仮説』通りに事業は立ち上がらないということ
を示しています。
○「何とかやっているが、当初の目論見には程遠い状況だ」とおっしゃる社長もおられます。
全体30%ぐらいでしょうか。「独立しない方がよかったかも」との声も聞こえます。
○「廃業、又は、清算すべき状況」の社長もおられます。
全体の30%ぐらいでしょうか。
※上記の比率は感覚的な数値です。ご容赦ください。
■成功の確率を高くするためには、社長として、経営に対する考え方をしっかり持つことが重要です。スキルではなく考え方です。
1.最初に『大きな成功』のイメージを漠然とでも持ちましょう。
事業がうまく行った暁には、このようなことが実現する、顧客は…、従業員は…、自分は…こうなる、大きなイメージ・夢を持ってください。
楽しい想像です。精一杯イメージを膨らませてください。
- N年後、貴社は、どんな風になっていますか?
- どんな顧客が、どんな風に喜んでおられますか?
- 会社の規模はどれぐらいですか?年商は?利益は?従業員の数は?支店は?等々
2.次に『大きな成功』の途上の『創業の成功(デスバレーを越える)』ポイントを明確に定義しましょう。
併せて、『創業の成功』のための『仮説1』を立案しましょう。
- 損益分岐点を最初に超える時の、月次損益を想定しましょう。売上高、粗利益率、販管費はいくらですか?
- 損益分岐点を超えるまでに、どれくらいの時間と、どれぐらいの資金が必要ですか?
- そのために、何から始めて、どの程度実行しますか?
上記が、今の自分の力に対して力相応ですか?検証しましょう。
※上記の1.と2.を区分してください。まずは目先の目標である2.を念頭に置いて経営してください。1.を想定すると間違えます。また、創業の計画は2.です。1.ではありません。創業融資計画書に1.を書くのは間違えです。
3.『仮説1』が立案できたら事業を開始しますが、『仮説1』を鵜呑みにしないこと、これを忘れないでください。
・『仮説1』に沿って事業を開始しますが、『創業の成功』を収める時には、『仮説10』程度に進化して
いるはずです。
・『仮説1』を確実に執行しながらも、『仮説1』に執着し過ぎない、常に『仮説2』を探し求めることが
コツです。
※短命な創業社長は、創業時に立案した『仮説1』を進化させることができなかったケースがほとんどです。そもそも創業時に、創業後のすべてを想定した『仮説』を立てることは不可能です。やりながら変化させる、これが『仮説』です。
4.『仮説』を立てるために、『仮説』を執行するために、社長にはたくさんの知見が必要です。
知見は多い方がよい、当然です。
そのためには、勉強と、それを学び受け入れるための謙虚さが必要です。
・「無知の知(自分が知らないことを自覚すること)」、これが謙虚さの本質です。
・「無知の無知(自分が知らないことを自覚しないこと)」、上手く行きません。
※どんなに優秀な人生を送ってきたとしても、創業社長は社長としては若葉マークです。また、少しぐらい成功しても、世の中にすごい人は大勢います。乾いたスポンジのように、世の中からどんどん吸収していきたいものですね。
■創業者様の成功を祈念しています。
『大きな成功』のイメージをお聞きします。大いに語ってください。
『大きな成功』の途上の『創業の成功(デスバレーを越える)』ポイントを具体的に模索しましょう。
『仮説1』を数値計画に落とし込みましょう。『仮説』の検証をお手伝いします。
我々の持ち合わせている『財務の知見』を最大限ご提供します。活用ください。
今貴殿が想定しておられる『仮説』通りに事業は立ち上がらないということを想定してください。
「紆余曲折を経て、何とか無事に立ち上がった」成功者の大半はこのパターンです。
紆余曲折は成功のために通過する必要なプロセスです。
※銀行融資プランナー協会の正会員である当事務所は、クライアントに『お金の心配をできるだけしない経営を行ってもらう』ための新しい機能(=金融機関対応を含む財務の機能)を持つことを宣言いたします。我々は、『税理士』ではなく、『新・税理士』です。遠慮なくご相談ください。